今回、高齢者病棟にヴァイオリン演歌師の「神川仁さん」に来て頂きました。
ヴァイオリン演歌は、大正時代に学生が小遣い稼ぎを行うために流行歌を街中で唄ったのがきっかけで流行り始めたもの。現在は日本でも数名しかおらず大変貴重な大道芸の1つです。こういった昔懐かしいイベントは、回想法の効果も得られます。
回想法は、今まで生きてきた中の思い出を蘇らせることによって、自尊心を向上させることを目的としています。認知症の非薬物療法として代表的な方法です。昔の明るく輝いていたころの記憶を、本人に再体験させることで、脳を活性化させることが可能です。そうすることで、日々の生活に“ハリ”が出て、「今現在を生きている」という実感をもってもらい、現在の自分を受け入れることができるようになると言われています。効果として、他者と交流する機会や笑顔になる機会が増えたり、意欲が向上して活動的になったり、徘徊や心気的な訴えが減ったりするなどの効果があるとも言われています。
当院の作業療法士は、イベントを行う際もこのような考えを企画に活かし行っています。
今後も楽しいイベントを企画していきたいと思います。