☆はじめに☆
久喜すずのき病院 作業療法 です。
当院では、統合失調症、気分障害、認知症、様々な精神疾患のある方に対して、精神科作業療法を行っています。
統合失調症や気分障害、アルコール依存症などを対象とした、精神科作業療法部門と
認知症や老年期うつ病などを対象とした高齢者作業療法部門の2つにわかれて活動しています。
☆作業療法ってなんですか?☆
当院の作業療法の説明です。
作業療法とは、そもそも、occupational therapyという言葉を日本語に訳したものです。
なので、よく「OT」って訳されるんですね。
occupational には、「職業上の」などの意味がありますが、
日本では、職業療法というより、日中の活動全般を通しての治療、という意味で「作業療法」と訳されています。
作業療法の「作業」とは、日中の活動全般・人が生活を送る中で必要となる活動という事で、
「日常生活の動作」「仕事」「遊び」 などに分類されます。
これらの作業を治療的に用いるのが作業療法です。
では、この作業を治療的に用いるためには、どのようにしたらよいでしょう?
当院では、作業を決まった時間、きまった場所で、決まった目的のために行う事。
そして、家族をはじめとする周りの方々に認められる事で、
作業が治療的に用いられると考えています。
ところで、当院の患者様は、様々な疾患の方がいらっしゃいますが、
作業療法はすべての疾患に効果があります。
心の病気になると、「不安」や「不眠」など患者様はうまく休息できないといった状況に陥ります。
入院初期の治療では、まずお薬を飲む事で、症状を緩和させて、お薬の力を使って休息をとります。
お薬を使って休息をとれるようになったら、
次は、自分の力で、活動と休息のバランスを保っていく必要があります。
作業療法による活動と、薬物療法による休息のバランスが取れるようになる事で、
健康的な一日を送れるようになります。
当院の患者様は、生活リズムの崩れがあったり、自信を失いがちな患者さんが多いという特徴があります。
したがって、当院の作業療法では、
①規則正しい生活
②健康的な部分を増強
を2つの目的にしています。
作業療法を使って、規則正しい生活を送る事で、日中は活動的に過ごし、夜間は快適な睡眠をとるという、活動と休息のバランスの取れた健康的な一日を送れるようになる事を目指します。
そして、作業療法を行う事で、自信や自分の健康的な部分に目を向けるという事も大切です。
作業療法は大切な治療です。
作業療法をおこなう事で、一人でも多くの方が健康になって頂ける事を我々は目指しています。