勉強会の進め方について

毎週金曜日は勉強会というプログラムを行っています。
今週のテーマは『ストレスについて』というテーマで進めました。
勉強会をはじめる時に必ず私は気をつけていることがあります。
それは、患者様に『この会に参加した後でどんないい事があれば、来て良かったと思えるか?』という事を質問するという事です。
これは臨床心理学の言葉で言うと『アウトカムクエスチョン』と言うそうです。
まずこの会に何を望んで来たのか、この会に来ることでどのようなことが分かればよいと思って来たのかという事を話し合い、
どのような会にすればこの会は成功だったと言えるのか、参加者やスタッフ間で共有するこという事です。
ひとくちに『ストレスについて』という、テーマを掲げても、来る参加者によって、知りたいと思うことや困っていると感じている事は様々です。
『ストレスについての対処法について一般的なことを聞きたい』と言う人から、『自分のストレスについて深刻に悩んでいるので、人に話を聞いてもらいたい。』と言うような人も、いますし、『病気の再発とストレスとの関係について、退院後に出来ることを皆さんで集まって話し合いたい』と言うような動機で参加される方もいらっしゃいます。
そのように、参加者は皆ばらばらな動機で参加されることが多いので、まずこのあたりの事を確認して、今日の参加者のニーズに合うことをその場で考えて進めるようにしています。

こちらは会を始める前に参加者全員に見せる今日の流れです。
この日のテーマは『睡眠について』だったのですが、ご覧の通り、挨拶と休憩時間と終了時刻以外は何も書かれていません。
これは、参加者全員と会をはじめる時に『今日は何をしようか・・・?』という事を一緒に決めていくために、このようにしているのです。
このようにして、出来るだけ参加者のニーズにあったものを提供したいというのが私の思いです。
参考文献:ピーター・ディヤング,インスー・キム・バーグ著/玉真慎子・住谷祐子・桐田弘江訳『解決のための面接技法』,金剛出版,2004年

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